花と叔父さん    第6作 男はつらいよ純情篇       基本データ



   【1】とらやの中庭の蘭の鉢

第6作は冬作品で花の彩りは少し少なめですね。前作あたりから「蘭の鉢」が目に付くようになっています。今回は少し中庭の様子を知ることが出来ました。

前回、カンナが夏作品と言うことでシンボリックでしたが、今作品では宿根草であるカンナの咲いていた場所は更地になっています。これはセットの運命ですからどうしようもありませんね。前作はどこからか一株調達してきたのでしょう(笑)

寅が里心ついて久しぶりに帰って来た日は、とらやにおばちゃんの遠すぎる親戚の夕子(若尾文子)が間借りを始めた日でもあったのです。当然、寅は一目惚れで、なりふり構わずつきまといます。陽性のストーカーでしょうか?「夕子」と聞くだけで無条件に体が反応します。寝起きの寅がおばちゃんの「夕子さん・・・・!」に過剰反応するシーン(笑)思わず、近くにあった蘭の葉っぱを引っ張ると根こそぎスッポン!

植物の名誉のために言っておきますと、蘭などの鉢物は、パンパンに根を張っていて、寅の様に先っぽを引っ張っただけでは抜けません。もし抜けるような個体ならばご臨終されています。(写真1枚目36:07)

博の退社騒動の半ばで、夕子さんが中庭を掃いているとタコ社長が・・・・庭全体を見回せる数少ないカットです。前作カンナの場所は更地で、蘭の鉢を置いている棚は桜の木(中央の太い幹)の後ろまで下げられていますね。(写真2枚目52:31)






    【2】野菊に見せた園芸種

寅の気持ちを理解した夕子は、江戸川にさりげなく寅を誘い「impossible」を告げますが、寅には通じません。それどころか川辺に咲いていた野菊を摘んで夕子に渡します。この辺りの作品は惚れてしまうと周りが見えなくなる性格を顕著に表現していて、第6作では森繁久弥に「ちょっと体(頭)が悪かとね・・」、さらに、医者の松村達夫に「オレの患者でね、神経侵されてるんだ。」とまで言わしめます。

さて、川縁で摘んだ野菊は、よく見ると野菊にしては花弁が大きく、色合いも濃いです。全体に大振りです。園芸種の白/ピンク系じゃないでしょうか?寅の体と比較しても判ります。野菊の類は色合いは淡く、花弁(に見える顎)は細く、もう少し小ぶりです。
野菊じゃない・・・というより「ノジギク」なのかな?もう少し大きな画像でないとはっきり判定できませんね。(^◇^;) 2012/08/01加筆

花言葉を真剣に調べるのは、生まれてこの方初めてですが、ここまで作品それぞれのシーンに合っているのがすごいですね〜

【花言葉】 白 誠実、貞節  赤 あなたを愛します








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