第8作 寅次郎恋歌 高梁ロケ   
 

          基本データ 

【リンドウの花】岡山県高梁市ロケ【諏訪家の秘密】



リンドウの花

岡山県高梁市のロケといえば第32作「口笛を吹く寅次郎」1983年を思い浮かべる方も多いと思われますが、それを遡ること12年、1971年冬公開された第8作「寅次郎恋歌」が、高梁ロケのルーツであります。
岡山県高梁市といえば最近では「バッテリー」2007年、2006年公開の「県庁の星」中心ロケ地になっています。 他にも「八つ墓村」の中心地「広兼邸」などもこの高梁の近くにあります。
南北に流れる高梁川を挟んで東西に町並みが広がり、四方を山に囲まれた盆地に位置する高梁市は、これといった強烈な、例えば、毎年TVニュースでの全国版で流れるようなインパクトの有る催し物はありませんが、邦画ファンにとってはそれより貴重な(笑)ロケ地がたくさんあって、その密度は抜群なのです。
第8作ではさくらの夫である博の実家、つまりは「諏訪家」の設定で第32作でも出てくる「岡村邸」を中心に撮影されています。


【目次】 クリックしますと図中の番号のロケ地記事に飛べます。 図中の番号をクリック(タップ)してもOK!
@高梁駅 Aタクシーの曲がり角 B岡村邸 C火葬場 D巨福寺/寿覚院 E御前町俯瞰 
F岡村邸(再) G白神商店 H池上醤油(池上邸) I橋の風景 ★買物予想経路 J通学風景




いつものようにフラッととらやに舞い戻った寅は仕組まれた歓迎にへそを曲げて呑みに出てしまいました。その晩遅く昔の仲間を引き連れて帰ってきた寅は、さくらに歌を強要したのです。
泣きながら歌うさくら。

かあさんが 夜なべをして 手袋あんでくれた
木枯らし吹いちゃ 冷たかろうて
せっせとあんだだよ・・・


無理やり歌わされた歌ですが、実に悲しくて、しかも上手い。倍賞千恵子さんの見せ所。美しい。まだ若い!(^_^;)・・・・・・・・ |彡サッ
まま、本編の盛り上がりはここまでで(笑)反省した寅はすぐに旅立ちます。

何日か後なのでしょうか、雨の日とらやに届く一本の電報。

ハハキトク スグカエレ

電報は博の実母が危篤である旨の一報でした。そしてその日のうちに高梁に向かう博とさくらでした。


     【1】 高梁駅 

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「おまえも用意しろよ、4時の新幹線に乗らないと・・・」とさくらに告げる博。

当時の新幹線は東京〜新大阪間を3時間、しかし新大阪〜岡山間が開業したのは1972年(昭和47年)3月15日ですから、博とさくらは新大阪からは在来線で行かねばなりません。
直行の特急(あったとすれば)に乗ったとしても新大阪から2時間はかかったでしょう。高梁に着いたのは早く見積もっても午後9時。辺りは当然真っ暗です。
当然、自動改札になってます。僕は何回ここを通っても緊張しますねぇ(笑)


Pinpoint Map !


駅の出口も当然改修工事が施されているのですが、当時の面影を残してくれています。
全く別なイメージを与える未来的な駅に変えるのではなく、昔の人でもすんなり馴染めるものですね。そう言えば、昨年東京駅も外観を昔のイメージで改修しました。
旅=郷愁ですからねぇ(笑)やはりホッとするデザインが受けるのでしょう。


↑全体の作りは同じ。もしかしたら塗り替えただけかな?↓

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     【2】 夜のタクシー  

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高梁駅を出るとすぐに博が手を上げて日産セドリック(二代目・後期)のタクシーを拾いました。駅前で手を上げて拾わなくても良いのでしょうが、お急ぎ感を出しているんでしょうね(笑)
高梁市は高梁川に沿って太い国道が南北に伸びていますが、一度街なかに入ると狭い道路が多くて車での移動にはストレスがあります。博たちを乗せたタクシーも駅から一度川沿いの道に出て一番太い路地を通っています。



山本金星堂書店 〒716-0011 岡山県高梁市本町101 0866-22-2041

Pinpoint Map ! ↑本屋さん(山本金星堂書店)は健在の様子。↓

撮影当時は直進が出来なかった(一方通行)ようですが、現在は30km/h制限で進入可。ちなみに現在見えている通りの奥にも8作、32作のロケ地が点在しています。

↑暗くて分かり難いですがアーケードに「佐々木食料品店」!と言うことは・・・↓

最初このカーブの撮影地を駅前と踏んでいましたが、全く該当する場所がなく、TVの大画面でかろうじて「佐々木食料品店」の文字を読み取ることが出来ました(笑)自動車が停まっているお店が佐々木食料品店(現;コンビニエンスストアーササキ)。アーケードは2004年頃撤去されたということです。
Pinpoint Map !  コンビニエンスストアーササキ  〒716-0012 岡山県高梁市新町5 0866-22-2224 


そうです。ここは第32作でひろみが一道を追いかけて来た踏切の西側なんですね。高梁はやっぱりスゴイ!
↓タクシーはアーケードの逆方向から入ってきています。↑

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     【3】 岡村邸(玄関)  

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夜の高梁をタクシーに乗って実家である高梁市石火矢町の「岡村邸」へ。実際の距離感は駅からタクシーで10分かからないくらいかな?でも・・・何故かタクシーは北上して到着しています。確かに佐々木食料品店の前を通って武家屋敷通りを南下しているはずなのに┐(´д`)┌

第32作「口笛を吹く寅次郎」では空き家の設定ですが、この作品では通夜・葬儀をこの家で執り行います。
一昨年の火事から家全体に手が入り、漆喰の壁もすべて塗り替えられていますが基礎の石積みや屋根瓦は昔のままのようです。


Pinpoint Map !


お葬式を自分の家で執り行うのは今は昔で最近はどこかの会館(ホール)でやるのが普通になっていますね。このような仰々しい花輪やしきびを個人宅に並べているのも見なくなりました。



↑岡村邸での葬儀シ−ン。道路向こうは県立高梁高校↓


花輪が並んでいる左側は当時は空き地だったようで線路を挟んだカットがあります。お葬式の弔辞の時にも横を蒸気機関車(D-51)が通っているのが花輪の後ろに見えますね。
今は建物があり線路を望むことはできません。


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     【4】 寿覚院・・・じゃなく火葬場だった^^;  

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告別式までは家で執り行い、火葬場に行ってお骨拾いをするまでの間に斎場の小さな控え室で会食をしているのでしょう。親しい親族だけ休んでいます。
すらっと映画を見ていると。まるでお寺(寿覚院)のように見えてしまいますが、ここは斎場(のモデル?)で間違いないでしょう。
外にいるのは次男家族と遠い親戚かな?


この正面に見える建物の看板文字をUPにしてみると、おぼろげながら行書で「高梁市△場(所?)」と書かれてあります。火葬場と言う呼び名ではないようですが、何かの市営施設であることを表しているのには間違いありません。
カメラを抱える次男の向こうに黒い小型バス(霊柩車仕様のトヨタ・ハイエース初代)が見えていますがちゃんと車庫入れしていますね(笑)ちょうど寅が壺振りの真似をして「ブター・・」と言ってるバックです。


最初からここは寿覚院と決め込んで行ってみましたが、院内は本堂を含めすっかり新しくなっている様子です。造りから周辺すべて違うようなので、ちょうどお墓参りに来ていた方に尋ねると、いろいろ変わったからよくは覚えてないと言う事でしたが、「これはここ(寿覚院)ではない。しかし、この映画のロケの時、この墓場はたいそう賑わったそうです。(*´∀`*)?
かなりアバウトな意見を頂戴しましたが仕方ありません。なんせ40年以上前の話ですから^^;

白黒の幕(鯨幕)でイコールお寺と決めつけていたのですね。で近くでそのような建物を探してみましたが見当たりませんでした。あとから思えば背景は平野部っぽいし現在の「高梁市斎場」かも知れません。看板だけでも残ってないか、再調査してみます。
したがって正確なピンポイント情報もありません。画像に映らなかった「寿覚院」の現状写真を(笑)

Pinpoint Map ! (寿覚院 2013年3月16日現在一部改修工事中)

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     【5】 本当は巨福寺だった?  

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お墓の横で親族一同が集合写真を撮る場所。第8作の高梁ロケで一番有名なシーンじゃないでしょうか?

寅 「じゃ、みんな、はい、写しますよ。はい、笑ってぇ〜!  カシャッ


さくら
「なんてこと言うの!笑ってっていうことないでしょ、お墓の前で!」

寅「あっ、そうか!つい、うっかりしまして・・すいません。もういっぺんやります。」

寅「
はい!泣いて〜っ!

長男
もういい!


ここは間違いなく寿覚院内の墓地でした。先ほどのお婆さんも証言していただいていましたが、改修伐採が進み、映画の中で見られるような株立った木などはなくて、新し目のお墓がところ狭しと並んでいます。

しかし、撮影当時の意図としては、隣接する巨福寺だったと推測しています。と言うのも、「寅さんの歩いた日本」(近畿日本ツーリスト発行)のスチール写真では寿覚院ではなく巨福寺の階段をみんなで登っている写真が掲載されています。
寿覚院の正門は向かって右手のかなり南にあり、全然違います。これは明らかに当初は巨福寺をモデルにしてたという証拠じゃないでしょうか?
第32作で偽坊主になった寅がタクシーが通りますよ!2013/08/05


Pinpoint Map ! ↑「寅さんが歩いた日本」より 巨福寺の正門前階段
 

どういう経営^^;?か判りませんが、巨福寺と寿覚院の墓地の境界は明白ではありません。そのせいでしょうか、他の新しい?墓地群と違うのは、迷路のようになっている通路です(^_^;)直進不可。右折左折を繰り返しやっとたどり着きました。これは将来的な展望なく配置していったからだと思いますけど・・・(現在、改修中の様子)
公営墓地にある判り易い僕の家の墓でも、毎年「どこだっけ?」と迷うような者には、すんなりお墓参りはできそうにありません。


Pinpoint Map ! ↑場所は「巨福寺」よりやや「寿覚院」寄りの端。↓

                     ↑昔より30cmほど埋まっている墓
ここではいろんな向きのカットがありますが上の写真は南西向き。背景が一致するポイントはここしかなかったので間違いのない所。
株立った木は撤去されているものの、左側の工場、山の稜線、屋根などすべての配置が合致します。

となると、この右側の墓標は当時のまま動かされずに置かれているわけですね。但し、墓標の一段目は30cmほど埋まっています。そのせいか、撮影時に寅とさくらが立っている部分は墓より一段高くなっていましたが現在はフラットです。高齢化時代、墓場も当然バリアフリーにしなければなりません(^^)

違う方向から。カメラは北向きで右端に映るのが巨福寺本堂です。背景の感じから撮影当時も少し引いて、望遠レンズで撮っているようですね。

↑通路が複雑でベストポジションを確保できず・・・・↓

ちなみに「旅と鉄道」寅さんの鉄道旅P50に掲載されている場所とは違います。
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     【6】 武家屋敷通りを中心にした俯瞰映像  

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葬儀も無事終わった様子で、諏訪家親族一同も実家に帰って行きました。葬儀から骨拾い、納骨(早い?)最後の会食など、長い時間を兄弟の関係表現に割いています。1952年の名作「東京物語」をモチーフにしているのでしょうか。山田洋次監督の最新映画映画「東京家族」にもこのような描写が細かく描かれているのも興味深いところです。

このシリーズではシーン変わりにいつもロケ地の俯瞰映像が出てきます。今作品では博の実家のモデルとなった「岡村邸」がある武家屋敷通りを中心に撮っています。
俯瞰映像が撮られた場所は大抵絞りやすく、ここ高梁でもピンポイントで絞られてきます。今回は珍しく静止画像でなくズーミングですね。

30分すぎ、お墓からの帰り道のタクシー群です。その前のシーンで寅がさくらたちに盛んに言い訳をしている次のカットですね。火葬場でのお骨拾いからタクシーで帰ってきたのですが、この細かいデティールを順列間違いなく表しています。
さくらと博が駅から乗った夜のタクシーも、本来ならばこのルートを通らなければなりませんね(^_^;)


↑ズームアウト?(笑)↓


さて、撮影された場所というのが、ここしかない、っていうくらい辺りでは抜けて高さのあるこのビルです。このビルの屋上の西端あたりからの撮影でしょう。
出来れば上がらせていただきたいところですが、なんとこのビル、現在は廃墟の様子・・・・この前の取材時(2010年頃)にはさくらクリニックは開業していたはずなんですが、今回は2回とも人影はありませんでした。*調査によると平成24年3月末で閉鎖のようです。
Pinpoint Map !

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    【7】 再び岡村邸  

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葬儀も終わった夜の会食風景が長く映しだされます。末っ子の嫁としてかいがいしく働くさくらが良いですね。黒のミニの喪服姿も良い(*´∀`*)
会食は一触即発のような状況に陥りますが、結局、博の悲しくも迫力のある演説の前に兄弟を始め父親である飃一郎(志村喬)も思わず考え込んでしまうのです。
結局その論争の続きは第32作に持ち越しとなるんですが・・・

で、寅はと言うとフェイントをかけて帰らず、諏訪家に居候を決め込んでいました。とらやのシーンを2分程度挟むだけで、再び高梁は岡村邸内の設定です。

寅次郎君!」

ハイハイ

今夜は何が食べたいかね

「そうね、ゆんべ魚だったから、今日は肉と行きますかぁ」

「このあたりは牛肉、美味いんじゃないんすかぁ?


いつの間にこの二人は仲良くなったんだろう(笑)さくらが電話したのは葬儀からそんなに間をおいた時期でもないだろうにね。
再び「岡村邸」が映ります。もう、重苦しい雰囲気は消えていて、寅のいい加減さとそれを高い位置から見守る飃一郎が気楽に表現されています。
それまでのシーンが少し暗い場面が続いたので、なにかホッとしますなぁ(*´∀`*)


Pinpoint Map ! ↑渥美さんもお元気で体に張りがありますね(^o^)



「先生!酒、買ってきてくれや、酒。俺全部呑んじゃったから」

「昨夜のは甘口なんだなぁ〜あの、辛口の方が・・地酒かなんかで美味いのが・・・」

「えぃいいや、面倒くせぇ、俺散歩がてら付いて行かぁ!」

それから男二人で(笑)仲良く買い物です。岡村邸を出て南に下り酒を買った「白神食品」まではかなり距離があります。と言っても6,700m程ですからブラブラ歩いても10分程度ですが。
二人が歩いて行く途中に汽車(D51)が通るシーンが映るのですが、予告篇と本篇とは逆に走っていますね。いくら撮影とはいえ、当時の国鉄をチャーターする訳にはいかないでしょうから、通る毎に撮影したのでしょうね。ご丁寧にそのたびにエキストラの高校生も通っていました(笑)

一番かっこいいシーン。


Pinpoint Map ! ↑もちろん現在は電化されてますが単線のままの伯備線↓

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    【8】 白神商店にて   

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まずやってきたのは、寅が所望した「辛口の酒」を買いに「白神商店」です。下のキャプチャー写真をよーく見てみると酒の銘柄がいたるところにあったんですねぇ〜^^;
今までに何回も観ているのに全然、気が付きませんでした。地元(白神商店のすぐ近く)にあった「森澤酒造」さんが造られていた「稔自慢」(みのるじまん)。飃一郎さんは寅のリクエストに答えて、わざわざここまで買い出しに行ったのでしょう。

お店右上に読みにくいですけどラベルを引き伸ばした広告があり、電柱には縦書の琺瑯看板が掛けられています。この黄色地緑文字の看板がお酒の看板と気がつく人は地元民以外にないでしょう(笑)
取材に行った日にも森澤酒造さんを訪れましたが、お休みのようでした。もう造っておられないとのことでしたが、撮影当時の写真などが飾られており、ぜひ一度訪問してみたいお店です。出来れば「稔自慢」を仕入れて帰りたいもんです(笑)白神食品さんに立ち寄った際に、「稔自慢」は本当に辛口なのか聞いてみたのですが、ご主人は首を捻っておられました(笑)
これは、ぜひ自分の舌で判定してみたいと思います。

白神商店 〒716-0023 岡山県高梁市鍜冶町14 電話:0866-22-2074

Pinpoint Map ! ↑「高梁魚市場」は駐車場に変わっています。橋には安全柵が+されています。↓



↓森澤酒造 一番右の写真は第32作でお店の中の右上に掲げて有りました。↓

Pinpoint Map !

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  【9】 買い物のルート・・    

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さて、二人が地酒の「稔自慢」を買ったあとの様子が軽快なテンポに編曲されたテーマソングをバックに映し出されます。
まず映るのが「池上邸」。看板通り、醤油を造っていた昔の商家ですが現在は醤油の記念館です。外観すべてが撮影当時のままですが、2013年3月現在、リフォーム中でした。
寅の左手が動いていませんので、お酒だけはしっかり自分で持っているのでしょうね(笑)

一応、牛肉を買いに行く予定だったんですから、どこかでお肉屋さんに寄っているのでしょう。ちなみに「白神食品」さんはどちらかと言えば八百屋の感じが近く、あと塩やタバコを売る店で、お肉は売っていないはずです。
そう言えば当時は「白神食品」さんで酒の販売ができたけど、今はいろいろ手続きが面倒なので店頭に置けないそうです(^_^;)


Pinpoint Map !

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【10】 買い物帰りの橋の上で    

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クルッと高梁の街を一回り。結構な距離ですが、思えば昭和の買い物はみんなこれくらい歩いていたような気がするな(笑)もうすぐ家に近ずく・・・・って、時系列と現場があいまへん(笑)
ここは打って返してここは紺屋川にかかる橋。左側が「臥牛天神社」で150m先には「白神商店」があります。何か買い忘れをしてもう一度「白神商店」に行ったのでしょうか?

そうなると映像では写っていないメインディシュ「牛肉」を手に入れたのに違いありません。
いろんなヒントを統合して次に夕飯の買い物予想経路図を描いてみました。


Pinpoint Map ! ↑当時、紺屋川に掛かる橋は欄干は間が開いていましたが、
              第32作の白神商店前の橋も、この橋も「安全柵」が追加されています。↓


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  【11】 買い物予想経路図    

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寅とひょう一郎の買い出しは「肉料理の材料」だったはず。それと辛口の酒。

「このあたりは牛肉、美味いんじゃないんすかぁ?」

この寅の前ふりとでも言うセリフ。男二人だけの牛肉料理でなにを連想するかといえば、今頃なら「焼肉」に決まりでしょうけど、当時はそんな料理は都会だけ。第一、煙だらけで粋じゃない(笑)「しゃぶしゃぶ」は粋だけれど、寅の胃には上品すぎて、救急車のお世話になりそうだし^^;
となれば「すき焼き」に決まり!これを検証した人はいないんじゃないだろうか・・・・って、どうでもいいことですが、細かいデティールにこだわる山田組が、この、男二人だけの牛肉料理をどう表現したかというと、赤いガスコンロに南部鉄器のすきやき鍋。やはり「すき焼き」だったんですね!
酒はもちろん森澤酒造の「稔自慢」(*´∀`*)





となれば買い物の中には「牛肉」が含まれていなければなりません。それと美味しいお醤油と、もしかしたら良い砂糖も。ひょう一郎先生は寅を関西風すき焼きでもてなしたはずから、これらの調味料もかかせませんね。なぜ、家にあるだろう調味料をひとそろい全部買うかというと

「お手伝いのバァサン、いつ帰ってくんす?」

「あした昼頃帰る予定だけれども・・・・」


「ん?」


「娘のお産が難産だったらしくてね。」


「ぁそりゃ不自由だな・・まっ、行ってきてください」


早い話、すき焼き用の甘めの濃口醤油置き場所が、お手伝いの婆さんがいないので判らなかったのでしょう(笑)ですから、買い物のリストは

・辛口の酒(寅の分) ・美味い牛肉 ・濃口醤油 
・砂糖(もしかして) 

野菜と卵は家にあったと(笑)して上記3品は買ったはずです。それを踏まえての買い物予想経路図はこうなります。(方向は合っています)



家を出てから、まず「白神商店」で酒を買いますが、荷物になるので一番後回しにするはず。これは寅のたってのお願い(^_^;)でどうしても先に買うことにしたのでしょう。

「君、どうしても先に買うなら、自分で持っていなさい。」(妄想)

映像をよく見ると、お酒を買いに「白神商店」に入ったのは寅一人だけ。先生は財布だけ寅に渡し、橋の真ん中で待っていました。このことから先生は、お酒にあんまり執着心がなかったと推測されます。たしなむ程度(笑)だったんでしょうね。

ここから映像は「池上醤油」の横を南下する二人を写しますが良い醤油を手に入れたのかな?結構、歩かされた寅は思わず欠伸をしていますね(笑)「白神商店」から「池上醤油」までは500mくらいあります。多分、道中、興味のない高梁の歴史のウンチクなどを聞かされたに違いありません。

さて、次はメインの「牛肉」。お肉屋は、ここしかないという「いなおか精肉店」ここで良いお肉を500gくらいは買ったはず。

少々、無理やり感が否めませんが、二人の順路をたどるとこういう風になりました。だいたい2.5kmで買い物時間を入れても1時間くらいでしょうか。

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  【12】 りんどうの朝    

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男二人だけの「すき焼きパーティ」のあとは、あの「リンドウの花・・・」の一節があります。
この作品の主題でもありますし、作品後半への振りでもありますね。高梁ロケは全体の1/3で終了し、残り1時間以上がキッチャテンで美味しいコーシーを作るマドンナ貴子(池内淳子)がらみのお話ですのでロケ地の印象が薄くなってしまいました^^;。

そんな高梁ロケの最後を締めるのが「リンドウの花」の一くさりを聞いて感銘を受けた寅が、翌朝そっと旅立つ時、セリフに被せて流れる高校生の登校シーン。

「よくお休みなので、起こさないでこのまま帰ります。昨夜のご意見身にしみて感じ入りました。 


先生のありがたいお言葉を固く胸に抱いて、故郷柴又に帰り運命に逆らわずに生きてゆきます。

先生もどうか御身大切に、幸せになって下しまし。    車寅次郎 拝
 

この登校風景は地元の高校「県立高梁高校」の通学路をそのまま写しています。今も全く変わりません。
(ここの角を左に曲がると映画「バッテリー」の登校風景である踏切があります。)


Pinpoint Map ! ↑学校側(右側)の造りは全く変化がない。↓

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