細かすぎて伝わらない妄想

【仮説】油屋はどうして映らないのか?

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寅増さんのおかげで「伊洲屋」のモデルとなった古民家を見つけることができました。なるほど、2階の窓、下の格子戸、裸電球の外灯、バックの影になった堤防・・・すべて当てはまります。
しかも、今は廃業している「油屋旅館」をモデルとしているらしいのですが、その隣の敷地にある建物なのです。昔は続き棟だった感じもしますね。

「油屋旅館」は由緒正しい旅館で、文豪、司馬遼太郎が常宿にしていたようで、今の「おおず赤煉瓦館」の向かいにありました。しかしネットで探しても写真が見つかりません。老舗であるのに情報が少ないです。

で、「油屋(端部か離れ?)」が「伊洲屋」のモデルであるとの前提でお話しますと、ひとつ引っかかることがあります。それは・・・・・

この話「男はつらいよ」の10数年後、TVドラマの「東京ラブストーリー」の大州ロケで油屋はバッチリ写り、ご主人らしき人もアップで写っています。
「男はつらいよ」も1977年当時は既にシリーズ映画として波に乗っており国民的認知度は大変なものだったと記憶しています、が、ご存知のとおり「油屋」の「あ」の字も写っていませんね。

夕闇の中で「伊洲屋」の行灯と外灯が3秒映るだけ。



取ってつけたようなカット1枚だけであとは一切出てきません。部屋の中はもちろん大船セットの撮影でしょうから、あの3秒だけなのです。

実は、本当はちゃんと「油屋」を写していたんじゃないでしょうか?なんらかの理由で、急遽、御蔵入りになったんじゃないでしょうか?

あの木彫りの看板を「伊洲屋」に書き換える術ぐらい、山田組の美術さんならお手のものですし、なんなら1年前の第17作「寅次郎夕焼け小焼け」の時のようにそのままの屋号(梅玉)を出してもいいはずです。
宣伝にもなりますし、なんら支障はないはずです。そして、現に「東京ラブストーリー」では出ているのですから。

じゃぁ何故?

僕は大洲城の寅のセリフにあったんじゃないかと思うのです。あの500円札を落とす直前のセリフ。

「アユの塩焼き、600円!?そんな高いんだったら最初から言やぁいんだ。美味くもなんともありゃしない、あんなもの・・・・
「はぁ!佃煮1500円、あの女将も気が利かねぇな〜・・もっと安いのにしてくれりゃぁいいのに・・・」




このセリフに誰かが引っかかった。公開前に誰かがクレームをつけた。それは、やはり「油屋」関係の人じゃないかと思うのです。もしくは松竹の気が利く人かも知れません。

そりゃそうだ(笑)主人公がオラが土地の名物を、我が店の伝統料理を「不味いわ、高いわ」ケチョンケチョンにけなしているんですから、当事者には洒落になりません。

この編集を当事者が知ったのがいつかは僕は解りませんが、既にあった屋号が映るシーンを撮り直したと予想します。

本当は
 「油屋の玄関や全体を写しているカットが本編の編集に入っていた」
 ・「公開前に油屋の関係者が渥美さんのセリフを知ることにより抗議した」
 ・「油屋が映るシーンや連想できるシーンを外し、急遽、くだんのカットを撮った」


その結果があの3秒だった・・・・・・・

それじゃぁ、それも大船セットで撮りゃいいじゃん、と思うのですが、そこが大人の処世(笑)それじゃぁ喧嘩別れになってしまいますから

 ・「クレームを受けた松竹側が謝罪し、落とし処としてあの場所を選んだ」

と考えるのが筋でしょう。でないと「大洲ロケ」全部がおじゃんになる可能性もあったから。

もうひとひねり、穿って妄想(笑)すれば、「油屋」のまま撮影し、宿の中の「伊洲屋」が映る場面は全て「油屋」の表示だったのかも知れませんね。
作中の宿がらみのシーンは全部、撮り直しだった!な−んてね(笑)

                                
これは私の私的な妄想であり、実際の出来事であるかどうかには関与しません。あしからず。

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